Second Secret
もしも、先生が出てくれなかったとしたら。

それはきっと、私の帰りを待たずに寝てしまったんだろうけど。

別に待ってて欲しいわけじゃないけど、でも、今までだったら絶対に待っててくれただろうから。


もしも出て来なかったら、このまま佐伯くんの家に泊まってやる。

なんて酔った頭で考えてたら、玄関のドアが開いた。


一瞬、ほんとに一瞬だけ、先生は驚いた顔をした。

どう思ってるのかな、これが実は先生への当てつけだって、わかってるかな。


「あの、すみません、だいぶ酔っていらっしゃるので...」

「酔ってないもん、佐伯くんのばーか」


ねえ先生、私はどうしたらいいのかな。

こんなの間違ってるけど、でも、先生に少しでも私を気にしていてほしいんだよ。
< 186 / 235 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop