Second Secret
「だったら何だって言うんだ、お前が悪いんだ、全部お前のせいだ」


きっと先生は、嫉妬してただなんてこんな風に私に指摘されるのは嫌でしょうがなくて。

でも嫉妬してたのは事実なわけで、隠すとかごまかすとかそういうのをしない先生だから。


だからこうして、私のせいだと責任をなすりつけてくる。

でもそれが私には嬉しいこと。

だって先生が嫉妬だなんて、本当は涙が出るほど嬉しいんだよ。


恥ずかしいのか、目を逸らす先生。


「ねえ、先生...」


私がそう呼ぶと、恐る恐る目を合わせてくれた。

やっとこうして、目を合わせて言える。


「迎えに来てくれたとき、ひどいこと言ってごめんなさい」


ずっと、ちゃんと謝りたかった。

やっと伝えられた。
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