Second Secret
「わ、私、お風呂入ってきていいですか...」


酔っ払った頭で考えたって、やっぱり駄目みたい。

だってこんな酔っ払ったやつが今お風呂に入ったらどうなるか、自分でも予測できる。


止められるに決まってる。


「明日の朝にしろ、倒れて頭でも打ったらどうする」


そうだよ、私だってわかってる。

じゃあどうしたら、この状況から逃げられるんだろう。


でもこんなこと考えてたのは、実は私だけで。

先生は全く違うことを考えてた。


「冗談でも...」

「え?」

「冗談でも、彼氏じゃないとか言うなよ、他の奴と付き合うとか言うなよ」


そう言って、先生は目を逸らして、私の上から退いた。

それはさっきの、私が先生への当て付けで口にしてしまったこと。

なんだ、そのことを考えていたんだ。


変なことを考えてたのは、私だけってことだ。

馬鹿みたい、恥ずかしい。
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