Second Secret
だって佐伯くんが一緒に先生のところに来るっていうことは。

佐伯くんの中で私の彼氏だと思ってた人が、先生なわけで。


全てがバレてしまう。


でもここで嫌と言える立場じゃないのもわかってる。

仕方ない、全部説明して、全部秘密にしてもらうしかない。

絶対に、何があっても誰にも話してはいけない秘密。


「わかりました、早速先生のところへ行って来ます」


そうと決めたら、もうさっさと終わらせよう。

グダグダ悩んでたって、どうしようもないんだ。


きっと先生、嫌がるだろうな。


「行くよ、佐伯くん」

「え、あ、はい!」


佐伯くんは少し緊張してるみたいで、いつもと様子が違う。

そりゃそうだよね、ここに来て初めて作家と会うんだから。
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