Second Secret
だけど先生はさすが先生。

一筋縄ではいかないのがこの人。


「じゃあいつも通りの仕事、していいわけ?」


目が、全てを物語ってた。

仕事とは到底言えない資料集めと称したセクハラを、していいのかと言ってるんだろう。

あれを仕事だと思ったことは、わたしは一度もないけど。


全く意味を成してない資料集め。

だって小説には、少しも参考になってる部分なんかない。


だけど私だって、こんな言葉では負けてやらない。

やれるもんならやってみろ。


できないくせに。


「当たり前じゃないですか、きちんと仕事してくださいね」


先生はどんな答えを予想していたんだろう。

私が困ると思ったかな、この答えを予想してたかな。

それがわからないくらい、顔色一つ変えずに、先生は私にキスをした。
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