Second Secret
「ちょっと私、お手洗い行ってくる」


一度、静かなところで頭の中を整理したかった。

私が席を立った後ろで、誰かの「俺も」とかいう声が聞こえた。


トイレに入って、大きな鏡の前に立つ。

先生はまさか、今私がこんなことを気にしてるなんて思ってもみないだろうな。


一体どうしたらいいの?

先生に直接聞く...のは無理だろうな。

私にはそんな勇気がない。


だって、あんな勢いで止めなきゃいけない話だったわけで。

まあいいじゃん、とかいって話し出すノリにもならない話題なわけで。


じゃあわからないまま、忘れるしかないのかな。

でも、忘れるって無理だと思う。


きっといつまでも、頭のどこかにあるんだろう。
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