Second Secret
結局頭の中は全然整理できないまま、トイレを出る。

そこには、知ってる顔。


知ってるって言っても、ついさっき知り合ったばかりだけど。

お喋りで非常識な、変な髪色の人。


腕を組んで壁に寄りかかってる。

多分さっき私と同じタイミングで席を立ったのはこの人。

なんでこんなところにいるのかはよくわからないけど。


無視して通り過ぎるのもどうかと思ったから、軽く頭を下げて前を通る。


「さっきの、気にならないの?」


声をかけられるとは思ってなくて、驚いて足を止めてしまう。

さっきのって...さっきのだよね。


『さゆちゃん』の話。
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