Second Secret
「...誰に聞いた?」


先生の低い声は、顔を見なくても、怒ってるのと、驚いてるのがわかった。

だから余計に、先生の顔が見れない。

見たら多分、もっと心が締め付けられるから。


「そんなこと、どうだっていいじゃないですか。先生は...どうして私に話してくれなかったんですか」


何も言わない先生。

何でもいいから話してよ、じゃないと、不安で仕方ないから。

本当にずっと何も言わないから、つい逸らしていた目を戻して、先生の顔を見る。


目が合った。

逸らしたのは、先生。

その瞬間、私の心はさっきよりも不安でいっぱいになる。

ああもう嫌だ、やっぱり、打ち明けなければよかった。
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