Second Secret
「本当は...」

「え?」

「本当は、お前に言わずにいようかと思ってた」


それがどういう意味で、どういう考えなのか、私にはわからなかった。

どうしてなのか、きっとそれは、先生の優しさ。

でも私にとってそれは、間違った優しさ。


「どうしてですか...」

「お前には嘘つけないから」


嘘って、何だろう。

お前にはって、じゃあ誰に嘘ついてるの?


先生が私を見てる、私も先生を見る。

先生の言葉を待っていると、先生はふいにキスをした。

軽く、唇が触れるだけの。


「これを話すのは、お前が初めてだ」

そう言って先生は、全てを話しくれた。

悲しい、切ない、本当のこと。
< 42 / 235 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop