Second Secret
結局先生は、最後まで腕に縛られたネクタイを解いてはくれなかった。

私がどれだけせがんでも。


「で、どうだった?」

「何がですか」


もう少ししたら、寝てしまいそうな気怠さの中で、先生が私に聞いてきた。

何だかいつもより、一段と疲れた。

さゆちゃんのこともあって、きっと心も疲れてて。

縛られてたせいで、余計に体力を消耗して。


全部、先生のせいじゃん。


「縛られてすんの、どうだった?」

「...別にどうもこうもないです」

「ふーん、あんな鳴いてたくせに。今度はシャツで縛ってヤるか」


そんな先生の馬鹿みたいなセリフを無視して、寝たふりしてやった。
< 49 / 235 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop