Second Secret
先生の運転でここまできたけれど、私は一体どこに行くのかは知らない。

俺に任せろ、なんて不安しかない言葉に誤魔化され続けて今日になってしまった。

何をしに行くの、どこに行くの、どの質問にも先生は答えてくれなかった。


「何だか景色がこんなにのどかで、車に揺られてると眠くなりますよね」

「俺は運転してるから寝れないけどな」

「...すいません」

「冗談だろ。少し寝ろよ、もう少しかかる」


申し訳ない気持ちで、はいって返事をしたくせに、そのすぐ後にはもう眠りについていた。

途中、何回か夢の中から現実に引き戻されそうな瞬間かあって。

先生がBGMに合わせて鼻歌を歌ってるのを聴きながら、また眠りについていた。


幸せな気分、幸せな時間。
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