Second Secret
「さっさと話済ませようぜ。俺、時間ねえから」

「本当に自分勝手なんだから。とりあえず中入って、あなたも」


急に話の中に入れられて、びっくりする。

返事すらできなくて、そのままその人は部屋の中へ入っていってしまった。

先生もそれに続いて入っていこうとしている。


私は、言われた通りにこの部屋に入ればいいんだろうか。

一体何の話し合いが行われるのかもわからないのに。

彼女が誰なのかもわからないのに。


「何してんだ、早く入れよ」


閉まろうとしているドアを押さえて、先生は部屋に入るように促した。

考えていてもしょうがない、とにかく、部屋に入ろう。


でも、どっちがメインかわからなくて少しさみしくて。

何の話をするのかわからなくて少し不安だから。


先生の手を、握った。
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