Second Secret
「俺はもう親とは縁を切ったんだ。戻らない、あんなところ」

「そうやって雅斗が逃げたから、私が今こんな目に合ってるんじゃない。責任とってどうにかしてよ」


多分だけど、この人は、先生の姉か妹だ。

それよりも、先生が両親と何かあったなんて知らなかった。

先生の家族の話なんて、一切聞いたことがなかったから。


「俺は無理。俺、こいつん家に婿入りするから」

「雅斗が婿入り?馬鹿みたい、全然似合わない」


そりゃそうだ。

そんな話、私だって今初めて聞いたんだから。

大体、そんな話あるわけがない、これから先も絶対にあり得ない。


「もう決まったことなんだよ、な、悠梨」

お前は俺が何を言っても黙って頷いてればいいからな。

それの意味が、ようやくわかった。
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