メニィラブ
選べよ、乙女
目はパッチリと開いており、天井の木目をぼんやり数える。

ジリリリリリリ……。

目覚ましが鳴った。
榊 由緒はノロノロとした動作で視線を天井から外し、上半身を起こして時計を止めた。

「ふう」

後ろで結んだ髪もそのままで寝たせいで、何となく首が痛い。

くるーっと首を一回ししてベッドを降りた。

机に置いた小さな手鏡を覗くと目の下にうっすらクマが浮かんでいる。

「あーあ、結局寝れんかった……」
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