きみくじ当てます


「お子ちゃまな遼平ちゃんは、いつ気づいてくれるんだろう。それが恋!だということに」


「うっわ王子、めっちゃ似合うそのセリフ」


バカにしてきた真宏にやり返してやると、真宏はうってかわって不機嫌そうに俺を見てきた。

今の真宏の弱点は‘王子’だ。


「遼平、俺は今呆れてるんだけど」


「何がですか王子」


「柊ちゃんと、話してないだろ?」


急に痛いところを突っ込まれて、俺は唇を噛んだ。


「いや…、だってそれは、柊が」


「いやもだってもそれはもねーよ」


「………」


押し黙った俺に、真宏は腕を組んで壁に寄りかかった。


うわ、助けて。



説教モード、スイッチオン。


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