きみくじ当てます
「あ、遼平みっけ」
「「!!」」
校舎の陰から九条くんが顔を出して、慌てて久賀くんから離れた。
久賀くんはむっとした顔をしながら九条くんに体を向けた。
「なんだよ真宏。嫌がらせの天才だなお前は」
「もしかしていいとこだった?ごめんね
柊ちゃん」
「え、そんな…」
「で、なんか用?」
いつもよりちょっぴり不機嫌な久賀くんに笑いながら、悪びれた様子もなく九条くんはわたしたちに近づいてきた。