きみくじ当てます


そして柊の手をとってキャラメルを乗せる。

柊はきょとんとした。


「やっぱり、いらないの?」


はっ!!


「違う違う、そうじゃなくて…」


えーと、何て言ったらいいんだろう。


俺は頭に人差し指を当てながら、あーとかうーとか唸った。


わかんね~


「キャラメルくれたときしてたやつ、もう一度やってほしいんだけど」


ごほん。

これで通じたか?


ちらりと柊の様子をうかがうと、はじめは首を傾げていたが、しばらくして思い出したらしく笑顔になった。


「なんだぁ、そういうことか。いいよ、やったげる」


理解してくれた柊は、キャラメルを後ろに隠し、ごそごそやったあと手を前に出した。


「はい、どっち?」


< 24 / 148 >

この作品をシェア

pagetop