きみくじ当てます
翌日。
「柊ー」
放課後になり、劇の練習が始まるとともに隣のクラスに足を運んだ。
柊は窓から呼ぶ俺を見つけて、あわてて駆け寄ってきた。
「どうしたの?」
周りの視線が気になるのか、柊は少しおろおろと辺りを伺っている。
そんなビビらなくても。
「柊サン」
柊は何?という顔をして俺を見ている。
「あ、ああえっと」
みかん……
風がそよいで、柑橘系の香りがした。
黒くてまるい瞳が見つめてる。
おいおい、
ここは覚悟を決めて
「俺と付き合っ…痛!?」
バコンと後ろからノートで殴られた。
柊は口に手を当てて驚いている。
「ごめんね柊さん。こいつバカだから出直させるから」
ぐいっと俺の襟首を掴んでいる奴。
真宏……