きみくじ当てます
真宏は襟首を掴んだまま俺と目を合わせた。
「言うこと違う。間違ってる。言うべきなのはそれじゃない」
俺はきゅっと眉を顰める。
「は?お前が柊と一緒にいろっつったんだろ」
「言ったけどぉ、バカですかー」
真宏はあきれたようにため息をつき、俺ともどもくるりと柊に体を向けた。
柊は目をぱちくりさせて俺たち二人を見ている。
ついでに言うと教室の中の奴らも、だ。
「ちょっと難しい話かもしんないけど、こいつとしばらく一緒に過ごしてやってほしいんだよ」
「しばらく……?」
柊は戸惑っているようで、何回か睫毛をぱちぱちさせた。
「こんなバカといるなんて嫌かもしれないけど、理由はおいおい話すから。こいつが」
「俺かよ」
「当たり前じゃん」
「まあそうか」