きみくじ当てます
ええっと、この人は確か山崎さん。
演劇部の部長さんだったような…?
久賀くんを揺するたびに、山崎さんのポニーテールもゆさゆさ揺てる。
「おおお落ち着け山崎!首、首がもげる!」
「落ち着いてられますかってのよ!」
「おわっ!」
そう言うと同時に山崎さんは久賀くんを突き飛ばすように手を離し、不意をつかれた久賀くんは尻餅をついた。
「痛い」
「栗原ちゃんが~栗原ちゃんがー!右腕骨折しちゃったのよお!」
「それが?」
「それが?じゃねーよ遼平。か弱い栗原ちゃんが腕を折るなんて一大事だ」
久賀くんは尻餅をついたまま、お前は黙っていろと言わんばかりの視線を九条くんに投げかけ、狼狽する山崎さんを見上げた。
「もしかして、栗原の役をかわりにやれる奴がいないとか?」
「そうなの。あんたにしてはよく考えついたわね。誉めてつかわす」
「そりゃどーも」