きみくじ当てます
「隣のクラスですよ山崎ちゃん」
ぱっ、と。
今まで私のことなんか眼中にもなかった山崎さんの両眼が素早く私を認識すると、雷に撃たれたかのように目を見開き、口を大きく開けた。
「うわわっ、かわいいマジかわいいクソかわいい!」
「だろ~?山崎ちゃん、この子どうかな?代役に」
今度は私の肩に手を置いてきて、私はひたすら戸惑った。
ええ?
わたしっ??
「この子が醸し出す雰囲気、まさしく私が求めてたものだ!喉から手が出るほど欲しいわあぁあ」
「山崎、顔ヤバいぞ。山姥みてぇ」
久賀くんの冷静なつっこみにわたしも同感。
それには何の反応も示さず、山崎さんは悩みはじめた。
「でも、隣のクラスの子、借りちゃっていいのかしらっ」
「だいじょぶだいじょぶ、俺が隣のクラスのやつらと話つけとくから。どうせ柊ちゃんのクラス、模擬店だろ?一人くらい借りたって支障ないって」
九条くんが親指を立てて、さすが王子!と山崎さんが飛び上がって喜んでいる。
ということは……
わたし……は……