きみくじ当てます


「ぎ……」


確認をとろうとくるりと振り返ると、そこに柊の姿はなかった。


「げぇっ」


やっべーはぐれた!

そういや柊のこと全然気にしてなかった!


いつからだよー

柊怒ってっかな~


いやいや焦るな、所詮はホームセンター内。


探せば絶対見つかる!



俺は急いで自分がまわってきた場所をたどり始めた。

途中ではぐれたんだから、その近くにいるだろう……


なんて考えながら探しまわったものの、柊の姿はどこにもなかった。



くっそー、なんでだ。

人探しで苦労したことは今までないのに。


なぜ柊は見つからないんだ……


このまま次の場所に行くなんてできないし、どうしようか、と両手を腰にあてたとき、固いものが俺の右手に触れた。




………あ





< 70 / 148 >

この作品をシェア

pagetop