きみくじ当てます
姫と悪魔
「真宏、お前にはいろいろと話がある」
「なんなの かしこまっちゃって」
真宏はとぼけた風で机に頬杖をつき、俺を見上げている。
こ、い、つー!
バン!と真宏の机に両手をつくと、教室にいた何人かがちらりとこちらを伺った。
今日は劇の練習は休みで、みんな早々に帰っていたために少人数だった。
「よくも俺を嵌めた挙げ句にバカ親に変な遊びを教えたな」
「身に覚えがありませんなァ」
ケラケラと笑うこいつを殴りたいと思ったのは何も今日が初めてではない。
荒れる気持ちをため息で落ち着けて、真宏の前の席にすとんと座る。
「もういいよ。それがお前だからな」
「わかってくれてるなんて、遼平やっさしー」
ぎっ、と真宏を睨みつけて、机を拳でドンドンと叩く。
「あのさー相談があんだけど!」
「そんなにイライラした声でする相談?」
「……相談があるんだけど」