きみくじ当てます
ふむ、と真宏は頷いて、頬杖を解いた。
どうやら真面目に話を聞く体制に入ってくれたようだ。
「実はな」
俺は昨日の、柊といたときの不思議を全て話した。
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「ふーん。じゃあやっぱり、柊ちゃんはお前のあたり運をガタ落ちさせるわけだ?」
「ガタ落ちっていうか……まあ?」
言いながら、オレンジジュースのストローに口をつける。
大体のことを話し終えたときには、教室には俺たち以外には誰もいなくなっていた。
真宏はジュースを飲む俺をみながら顎に手をやり、なにやら思案していた。
かと思えば、ぽっと口を開く。
「なら、お前は柊ちゃんから距離を置くべきだな」
「ぶっ、はあ?」
予想もしなかった返事に、俺はオレンジジュースを吹き出した。
「なんでそういう話になるんだよ?」
そう言うと、真宏は呆れた顔をして腕を組んだ。