きみくじ当てます
真宏にじろりと睨まれて、俺は頭の後ろに両手をやり背もたれにもたれかかった。
だよなー、違うよな。
でも、ほんと誰なんだ?
思いあたることがない。
王子役のくじ引きのときか?
いやいや、あのときだけでそう判断するのは無理だ。
大体柊とは知り合ってなかったときだし、柊が俺の運を落としてるなんて他人が知りようもないしな……
「やっぱさぁ」
真宏が腕組みをして宙を見ながら口を開いた。
「昨日の話、誰か聞いてたんじゃないの」