きみくじ当てます
―――――えっ?
ふわりと体を包まれて、驚いて目をぱちぱちさせた。
泣きやまないわたしを、月島くんは抱きしめていた。
「泣かないでよ柊さん」
「――…っ」
ぱちくりしているわたしと目があって、月島くんは柔らかく微笑んだ。
そしてまた、わたしを抱きしめる腕に力を入れたから、わたしは月島くんの胸に顔を埋めるかたちになってしまった。
でも、わたしはとにかくびっくりしてて
恥ずかしいとか嫌だとか、そういう思考にいたらなかった。
ただされるがまま、月島くんに抱きしめられて。
「知ってるよ」
そう、耳元で囁かれた。
「柊さんが誰を好きか、俺知ってる」
え?
「俺じゃ、柊さんを支えてあげれないかな――…?」
優しく囁かれた言葉に、
ぎゅっと目を瞑った。