君が、あの夏だった。
1章・・・・・俺
1節・・・・・苦い思い出
1節・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「うっせーんだよ、クソババァ!!!」
「なんてこと!!言葉を慎みなさい!!!」
「知らねーよ!!!ついてくんな!!」
「戻って来なさい、優助!!!貴方はこの会社の跡取りなのよ!!なんて態度なの!!!」
「知らねーっつってんだろーが!!」
バン!!
ガッシャーン!!
怒鳴り声に続く、何かの割れる音や、ドアのぶつかる音。
小さな俺には、あまりにも怖い音ばかり。
それでもお構いなしに乱闘は続く。
俺は部屋のドアを小さく開けて、廊下を覗き込んだ。