君が、あの夏だった。




ズキンッズキンッズキンッ



また頭痛が戻る。




俺は軽くお辞儀をしてそのまま言い合いを続ける二人を残して居間をでた。




早くここからでなくては。





じゃないと狂ってしまう。





俺は急いで靴を履いて、外へ飛び出した。






少し歩いてたどり着く門のそとには黒光りするリムジンが待っていた。







クーラーの効いたそれに乗り込んで、俺は育った家から逃げ出した。







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