僕の気持ち 私の気持ち SS
何分そうして向かい合ってるのか。
何十分そうして奏ちゃんを引き止めてるのか。
ごめんなさい、ごめんなさい……。
心の中で何度も謝るけど、やっぱり言葉にならなくて。
段々、泣きそうになってくる。
そうちゃんは、両手を頭の後ろで組んでじっと私のこ事を見ている。
あぁ~……。
奏ちゃんっ。
私、私ね……。
あのねっ……。
「ブッブーーッ。はい、時間切れです」
えっ!
タッ、タイムリミットーー?!
呼び出しておいて何にも言わないから、とうとう時間切れなんていわれちゃったよ。
うそうそ。
どうしよう、どうしようっ。
私、なにも。
ひとことも奏ちゃんに伝えてないよ……。
どうしようもなく情けない自分に、じんわりと涙が滲んでくる。