月光の降る世界へ


外を見ると、既に雨も止んでいた。


綺麗な夕焼けが、京の町を見下ろしている。



『誠太郎・・・・・・長州って言うのは、僕達の敵のことだよ。


僕達は、この人達から京の皆を守るためにいるんだ』



この時、僕は誠太郎の疑問に答えていてあげればよかった。


誠太郎の中の長州と、僕達の中の長州は違っているって――――


教えていればよかったんだ・・・・・・






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