月光の降る世界へ


微笑んで、誠太郎の頭を撫でる。



雨の降りそうな雲行き。



「誠太郎、雨が降りそうなので、そろそろ帰りなさい」


「え――――っ」


少し残念そうな顔で、帰っていく誠太郎を見送る。


今夜は、巡察があったな・・・


何も遭遇しませんように――――


この願いは、見事に打破されることになる。
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