月光の降る世界へ
青筋の浮かんだ額。
顔が強張ってるし、怒りのせいで真っ赤。
せっかくの綺麗な顔が台無しだよ?
「ってめぇ・・・・・・いいからそれを返せっ」
「嫌で~すよ~」
僕は土方さんを押し退けて、全力で逃げる。
後ろからドタドタと、足音を響かせて走ってくるけど・・・・・・
どうせ、追いつけやしない。
でも、このままだと近藤さんに怒られるかもな・・・・・・
そこで僕は、壬生寺のほうへ移動した。
ここなら、見つかりにくいし、ちょうどいい。