月光の降る世界へ


父さんがこの時言った言葉。


それは、僕の心を深くえぐっていった。



「もうお前、いらねぇわ。 だからさ」


――――死ねよ。



「や・・・やだよ・・・」



向けられた刀から、必死に逃げようとする。


でも、背後は壁。


その時、思い浮かんだのは総兄の顔だった。


< 61 / 106 >

この作品をシェア

pagetop