月光の降る世界へ


生きていたことに、ホッと胸を撫で下ろす。


でも・・・・・・今夜の峠を越えなければ・・・・・・


誠太郎に待っているのは――――“死”だ。



「誠太郎・・・・・・君の仇は取りましたよ」



また、手鞠歌歌ってあげるから。


また、一緒にかくれんぼしてあげるから。


また・・・・・・一緒に遊んであげるから。


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