陽射し
その日私は幼稚園で誕生会を開いてもらい、とてもルンルンな気分で家に帰っていた。
家に帰れば、ママが美味しい料理を作って、パパが大きなプレゼントを用意してお祝いしてくれる。
幼稚園と家は近いから、急がなくてもすぐ着くのだけれど、思わず早足になった。
家まであと数メートル。
だけど私は、家にたどり着くことができなかった。
駆け出そうとした瞬間、頭に大きな衝撃を感じた。
一瞬なにが起こったのか解らなかった。
覚えているのは、鉄の棒をもった黒い男の人と、死ぬんじゃないかと思ったくらいの痛みだけだった。