蒼碧
それぞれの愛
――…
週末、いつものようにお父様からご命令が下り、いつものように身なりを整えていた。
本宅へ行く廊下を通り、車を見れば
蔵宇都が立っていた。
私からすれば大きすぎる身長。
がっしりとした体。
少しだけ長い髪を一つに結わえた姿。
もう、何度も見てきた。
何度も、その姿に、全てに心、温まった。
どれも変わらない。
昔から……変わっていない。