蒼碧
料亭に入り、零れた涙を拭った。


大好きな大好きな蔵宇都。


時に父のように、


時に兄のように


私を温かな愛で包んでくれた。


真心をもって、私を守っていてくれたと、と今でも信じている。


だからこそ、いやなの。


お姉様と体を重ねた蔵宇都なんて…


もう、見たくない…。
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