運命ってありますか?
一言で運命は変わりますか?
ガチャッ…

ゆっくりと扉を開くと、ルークの寝息が聞こえた。
私はそっとルークの寝ている横に座り、ルークのふわふわの髪の毛を触る。

この世界に来て、シャワーは無い。
でも魔法でシャワーと似たようなものがあって、体を清潔に保てる。
やっとそれに慣れた私は、自分の訳の分からない力でそれができるようになった。

私には呪文は分からないが、それを想像すればできた。

「この力本当に何なのだろう。」

まぁ多分この魔法の世界にいるからだろう。
元の世界に戻ればこの力は無くな…

元の世界…戻る…

そしたらルークにはもう会えなくなる?

…嫌だ。

今やっと自分の気持ちがわかった。

帰りたくない。

もし、帰る方法が分かってしまったら…

「歌恋…?」
「あ。ルーク…」

ルークは手招きして私を呼ぶ。

「なに?」
「一緒に寝よ?」
「…うん。」

今はこの時間を大切にしなきゃね。

「ほら入って。」

三人は軽く寝れそうなベットにルークと二人でいる。

大好きな人と一緒にいる。

この時間は。きっと今しかないはずだから。

「歌恋」
「なに?」
「大好き。」

その一言が私の心に響く。

「私もルークが大好き。」

そう言うとルークは私の唇に優しく自分の唇を重ねた。



気づくと私は夢の世界に行ってしまった。

…ここは図書室?

時計はまだ私が図書室に入って10分も経っていなかった。

机には私の荷物が置かれていた。

「まだ。時間経ってないの?」

『花野さん』

図書室に同じクラスの山野くんが入ってきた。

『まいったな…。いつもここにいるのに。』

山野くんは図書室の席に座って本を読み始めた。

「…ん…かれ…歌恋」
「んぅっ…」
「朝だよ?」
「ルークおはよー」
「おはよ。」

ルークは私の額にキスをした。

「ふぇっ?」

「あのー」

「また!!!」

ライトがまたいた…。

「朝からアツアツなところ悪いのだけど、ご飯だよ。」

「はぁい…。」

また見られてしまった。

それにしても…あの夢なんだったんだろう。

でも!今はそんなこと考えないでこの世界を楽しむんだ!!!
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