何度でも、君にkiss。
「…そっか。ごめん、葵…辛いこと聞いちゃって。」
私はフルフルと首を横に振った。
「大丈夫。…もう終わったことだから。」
毬は切なそうに目を細めて、「そんなの辛すぎるじゃんか。」と呟いて俯いてしまった。
「うん…少し辛いかな。」
笑おうとしたけど、頬がひきつっているのが自分でも分かった。
「ならさ!」
毬が、ばっと顔を上げた。
「合コン行こう!恋の傷の一番の特効薬は新しい恋だよ!ね?」
今は宙夢以外の人と恋をするなんて考えられないけど、毬が私を励まそうとしているのが分かって私は「うん」と頷いた。