何度でも、君にkiss。


「あ、はい。」



ごそごそとカバンの中を漁り、ケータイを取り出す。



「じゃあ赤外線で送るから。」



「はい、分かりました〜。」



赤外線受信の設定にして、と。



「…?」



自分を見ている視線を感じた。



ふと後ろを見ると…。




「宙夢…?」



少し離れた所に宙夢が立っていた。


今にも泣きそうな哀しそうな顔で。



「宙夢っ…。」



宙夢に話しかけようと思ったが人混みのせいで宙夢を見失ってしまった。


もしかして、この状況を誤解したんだろうか。


私が、拓海くんと…デートしていると誤解したんだろうか。



私は気付いたら、宙夢を追いかけて走り出していた。





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