何度でも、君にkiss。
振り返ったら案の定、葵がいた。
「あの、さ、…」
葵は走って追いかけて来たのか、少し息が上がっていた。
「どうした?一緒にいた彼はいいのか?」
「え、あ…。拓海くんのこと、置いてきちゃった。」
その時、俺の中の何かがプツンと音を立てて切れてしまった。
拓海くん、なんて呼ぶんじゃねえよ。
「なに、二人でお楽しみしてたのか?邪魔して悪かったな。」
乱暴に吐き捨てる。
葵をまた傷つけてしまう。
分かっていたが、止めることが出来なかったのだ。