Red Hill ~孤独な王女と冒険者~
それから数時間ほど、彼らにこれからの旅の道のりの詳細を聞きながら酒を飲んだ。
酒はあまり強くない方である。
少しばかり打ち解けたサダソに、次々にグラスに酒を注がれたのだろう。
ローグが顔を赤らめながら注がれた酒を呷るのを微かに覚えている。
だが、最後の方は全くといって記憶がない。
確か、出発は明後日だったか…。
いや、今日はもう夜明けを迎えている。
という事は、明日の朝か。
痛む頭痛を我慢しながら、ジルはベッドの上でもう一度寝返りをうった。
今日一日は二日酔いに悩まされることだろう。
酒は当分…、いや、もう飲まない方がいいのかもしれない。
そう思いながら目を閉じた。
次に目が覚めたときには、頭痛が少しでも治まっていることを願って。