キラキラミライ
友達に連れられて
私は天空(ソラ)、姫川天空っていう名前です。山形に産まれて、ディズニーランドと、小学校の修学旅行以外、山形から出ることはなく、田舎でのんびり暮らす中学二年生。

通学先は北中学校。
趣味は音楽鑑賞、二年前に亡くなったおばあちゃんから貰った「マーガレット」っていうアイドルグループのCDが宝物。

今日は夏休み前最後の登校日。
通信簿をもらって、悠菜と隼人と佑馬と学校から帰るところ。

「暑いよー…」
悠菜が沈黙を破った。
私たちは暑すぎて校門からここまで一言も話していなかったことに違和感もなく黙々と足を前に出していた。


「俺んちでアイス食ってく?」
隼人はこの中で一番家が近い。でも田舎だから近いといっても30分はかかる。隼人の家は小さな洋菓子屋さん(ここでは珍しい)で夏場はたまにアイスをごちそうになる。隼人のお母さんの手作りアイスはとっても美味しくてファンが多い。私もファンの一人。


「いいのー?」
私と悠菜と佑馬は口を揃えて言った。

「お、おう」
息ぴったりの私たちに少し戸惑い気味の隼人。

< 1 / 3 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop