紅いピアスの眠り姫


彼女には沢山の機械が繋がれていた。



時折見せる苦しそうな彼女の表情は
僕の心を痛めた。



いつの間にか僕の隣に立っていた医者らしき男が、彼女の死の宣告をした。



僕にはその医者が死神に見えた。



大雨で桜が散って行くのを感じながら、
僕は花びら一枚だけで良いから咲いていて欲しいと願ったー
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