紅いピアスの眠り姫


彼女の耳元を見ると
ピアスが紅く輝いていた。


鎖で縛られた姫は眠り姫になった。


これも彼女の運命だったとしたら、
やっぱりピアスなんかで運命は変わらない。



ふと窓の外を見ると、
ひとひらの花びらが揺れていた。



驚いて窓を開けると、
新しい風が病室を駆け抜けた。
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