それでも貴方を愛してる




「姉ちゃんが心配だから残ってたけど、大丈夫そうだから行くわ」

「…陸……。ごめんね」



私が謝ると、陸はごつごつした手で私の頭を撫でた。



「そんじゃ、行って来るから」



陸がいなくなった家はとても静かでなんだか淋しくなった。



なんだろ、虚無感。



「ふっ」


一人で勝手に笑ってて自分でも気持ち悪かった。



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