【完】結婚させられました!?
■第2章:嫉妬×独占×ドキドキ
□シンデレラをやります!:心優side
「いやいや……本当に無理だってば!」
「心優ちゃんお願い!もう心優ちゃんし
か居ないんだよ~っ」
「そんなわけないでしょ!」
蝉の鳴き声が心地よく響く、7月上旬。
私は、学級委員の林檎〔りんご〕ちゃん
と、軽い言い争いをしていた。
そんな私に突き刺さるのは、クラスから
の懇願するような眼差し。
事の発端は、20分前にまで遡る───。
20分前。
「じゃあ、今日は9月に行われる、文化
祭の出し物について決めまーす」
そんな司会、もとい学級委員の声に、ち
らほらと拍手がちらつく。
中学校にはなかった文化祭だから、今か
らすごくドキドキしている。
そして、色んな出し物が思案されるなか
、多数決で、劇をすることに。
題材はシンデレラ。