【完】結婚させられました!?
こんどはつまんなそうな顔をして、私を
見下ろしてきた。
「俺だって、お前みたいな色気のねぇ女
となんて、やりたかねーっつーの」
こいつ、すっごく性格が悪い!しかも、
私にだけっていうんだからまた、たちが
わるい。
黙ってればほんとに王子様みたいにカッ
コいいのに、残念な奴!
「うるさい!黙ってよ!」
「おー、怖い怖い」
キッ!と大倉を睨み付ければ、おどけた
ようにそう言って両手を挙げ、"降参"の
ポーズを作る大倉。
ぜったい怖いなんて思ってないでしょ!
そんな私達を傍観していた、林檎ちゃん
はクスッと苦笑いして。
「まあまあ。二人とも、痴話喧嘩はやめ
て───……」
「「痴話喧嘩じゃないっ!」」
そうハモればまた、笑われた。