【完】結婚させられました!?
いつもとは違う大倉に、どう接したらい
いのかわからなくて、咄嗟にそう言った
。
その瞳の奥で、何を思っていたのかなん
て、わからなかったから。
───文化祭、当日。
「……心優の劇、絶対に観に行くから」
「いやいや。本当に恥ずかしいんで…」
やめてください、と言っても、先輩はた
だただ微笑んでいるだけで。
私がシンデレラをやると知ってから、先
輩はずっと「観に行くから」と言い続け
ていて。
そのたびに嫌だ、と拒否しているのに、
先輩は全然取り持ってくれないから困る
。私の気持ちも、考えて欲しい。
「……もー、じゃあ、私だって先輩のお
店行きますからね!」
「や。いいから。つか来んな」
「そんなの認めません!絶対行きますか
らね!」
人の所には来るだけ来ておいて、自分は
来させないなんて。