【完】結婚させられました!?
心優、どうしたんだ?
なんて思っていたら、俺が心優の名前を
出したその瞬間に、心優が何故か逃げ出
した。
は!?なんでだよ!
俺はそのままマイクを放り出して、ステ
ージから飛び降りた。
「ちょ、鷺沼!?」
「わりぃ!放棄する!」
ステージの上で慌てる司会のやつにそう
言い、心優の走っていった方向へと突っ
走る。
中庭まできた所で、俺は後ろから心優を
捕まえるようにその身体を抱き寄せた。
「逃げんじゃねぇよ……っ!」
なんで逃げんの?
「───……そんなに、俺の告白が嫌だ
ったのかよ」
「……っ」
俺がそう呟くと、ビクッと肩を震わす心
優。